奥歯の治療について
充填について
奥歯でも、小さなむし歯の場合、レジン（プラスチック）を詰めるだけで治ります。むし歯が大きくなると、レジンでは強度が不足するため、インレーやクラウンを選択します。
インレー、クラウンについて
インレーとは、虫歯を削った後に詰める詰め物の種類のことです。歯の型を取り、患者さんの歯に合わせて技工士さんが作ってくれます。材質によってそれぞれ特徴があるので、患者さんのご希望に合わせて選択します。さらに大きなむし歯で、インレーでは修復不可能な場合にはクラウンですっぽり歯を覆ってしまいます。以下に材料による違いを述べます。
インレー
クラウン
金銀パラジウム合金（保険適応）
永久歯の場合、金銀パラジウム合金（１２％金を含む）を用います。十分な強度がありますが、適合については金合金より劣ります。色が銀色のため装着する部位によっては目立つ場合もあります。
治療費（３割負担概算です） ：￥3,000～（歯の種類によっても変わります）
レジンインレー、レジンジャケット冠（保険適応）
プラスチックを用いるので白くできますが、強度的には不安があります。摩耗が早く、薄くなってくると割れてしまいます。吸水性による二次虫歯のリスクも高いとされています。
治療費（３割負担概算です）：￥2,000～￥5,300
２０Ｋ金合金（保険適応外）
インレーやクラウンの材料としては固さ・適合など現在考えられる中ではもっとも理想に近い材料だといえます。８０％くらいの金を含みます、適度な軟らかさがあるため、かみ合う歯を痛めにくく、歯に対するなじみもよいといえます。見映えという点ではゴールド色が気になる方もおられると思います。
治療費：￥43,200～54,000
ハイブリッドセラミックス
（基本的に保険適応外ですが、2014年より小臼歯のクラウン-CAD/CAM冠-に限り保険適応となりました。）
レジンとセラミックの組み合わせによってできた比較的新しい材料です。なんといっても利点は歯に近い色調が再現できる点で、審美性に優れています。細かい色の表現力はセラミックには劣ります。かなり高い強度を持っていますが、かみ合わせなどの理由によって十分な厚みを確保できない場合は割れることもあります。摩耗はセラミックよりは早く進みます。長期間使用すると、光沢がなくなることがありますので、前歯への使用には注意が必要です。
治療費：CAD/CAM冠（３割負担概算です）￥9,000 他は（保険適応外）￥32,400～68,480
セラミック（保健適応外）
見た目・強度など多くの面で優れており、古くからの実績もある材料です。審美性は細部の表現力においてハイブリッドセラミックスより優れていますし、時間がたっても変色することはありません。強度も非常に高いのですが、歯ぎしりなどの強い力がかかると欠けることがあります。オールセラミックの場合はアレルギーを起こすことがないのも利点の一つです。
治療費：￥43,200～108,000
※当院の修復物は、香川県下の歯科医師の間で、その技術を高く評価されている（株）アートアンドサイエンスに依頼しております。海外技工物は一切使用しておりません。